<台湾の声ニュース> 2005.7.4
原住民テレビ正式放送スタート 原住民テレビホームページ
7月1日、「原住民電視台」テレビチャンネルの放送が正式にスタートした(第16チャンネル)。これは、2年前に
スタートした客家テレビに続いて、台湾政府が少数民族の文化復興政策に力を入れ、行政院原住民委員会が中心と
なり、台湾テレビ(台視)の技術協力を得て実現したもの。台湾原住民をテーマに24時間放送する。(「台湾原住
民」は日本時代に高砂族と言われた人々。台湾では、マレーオーストロネシア系の独自の言語と文化を今も守る先
住民たちを「台湾原住民」と呼んでいる)
客家テレビは「客家語の復興」が最大のテーマで、24時間いつでも客家語でテレビが見られるというのが特徴である
。だが、原住民テレビの場合、台湾政府公認の台湾原住民族は12族あり、それぞれ言語が異なるため、「母語」
による放送は一部であるものの、中華民国の「国語」とされる中国語による番組が多くなっている。
中国語で原住民を紹介する番組やニュースは、公共テレビ(公視)の「原住民新聞雑誌」ですでに実現しており、
中国語ではなくいかに母語を使って放送するか、どうやって12族のバランスをとるか等が課題となっている。
実験的な要素が多い原住民テレビだが、これまで少なかった原住民の観点からの番組作りがはじまっている。
月~木夕方6時からの「部落生態地図」では、原住民の村を文化や人情をインタビュー形式で追っていく。彼らの祖
先から伝わる生活の智慧を紹介する。インタビューでは各部族の言葉も聞くことができる。
夜7時からはニュース「新聞的晩安」。原住民の視点からのニュース、生活情報がわかる。
夜7時半からは「族語開麥拉」という30分の原住民語教学番組。7月1日はブヌン語(五官篇)、2日はブヌン語
(作息篇)、4日はパイワン語(五官篇)と、日替わりで違う族語とテーマで放送され、原住民の生活のことばを楽
しく学習することができるように作られている。また、この番組は朝と昼にも再放送される。
月~金夜8時からのドラマ「獵人(Ma Bus Viets)」は、台湾中部の山に住むブヌン族の若者が、台北に出てか
ら繰り広げられる様々な困難も、獵人の精神で乗り越えるという、山と都市の愛・恨・情・仇を描いた作品で、于冠華、
北原山猫呉宏廷、高慧君などの原住民歌手や俳優が演じる。
このほか、原住民の観点からの討論座談番組「部落 Talo'an」、パイワン族、ブヌン族、ルカイ族の象徴である大
武山の子供たちをテーマにした「大武山的子民 aljak ni tagarus」、各業界で成功した原住民を追った「原気 O
hayan 」などの番組がこれから放送をはじめる。
また、番組の合間に、アミ族の豊年祭の予告をアミ語で伝えるなど、コマーシャルタイムにも原住民語が使うものもあ
り、台湾テレビ界にこれまでにない新しい試みがはじまっている。
『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html
『台湾の声』バックナンバー http://taj.taiwan.ne.jp/koe/
- Jul 09 Sat 2005 16:49
原住民テレビ正式放送スタート 原住民痛批台徽用漢字
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